「地」とは、命の始まりであり、
終わりを抱く母なる大地。
無と有が溶け合い、
すべてを包み込む静けさの中で、
私たちは大地に根を下ろします。
その豊かな恵みは、ただ生きるだけでなく、
苦難を越えて立ち上がる力を与えます。
すべてが土に還り、そして新たに生まれる
――地は永遠の循環を織り成します。
さあ、足元の大地に耳を傾け、
永劫の安らぎを感じてください。

大地巡礼 ～ 異界行 神と鬼に見守られて

山伏装束に身を包み、
祈りと儀礼を重ねながら
深山幽谷へと足を踏み入れる。
そこは、現世を超えた異次元の異界。

静寂の中に響く儀礼の声、
木々のざわめき、岩肌を流れる水音が、
次第に異界への扉を開いていく。

行者が出会うのは、自らの心に巣くう神と鬼。
祈りが光を呼び、畏れが影を生む。

神聖と畏怖が交錯するその世界で、
行者は己と向き合い、
峰を越え、魂の旅を続ける。